2012年07月26日

DPPA(カーチス・デジカメ法)による極軸合わせ

120321_01.jpg
星景:Nikon D700 AF-S Zoom-Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G (IF) + PRO SOFTON A
2012:03:21 22:22:50 SS:84sec f:5.6 ISO:2500 Higlasi-1Aついて追尾(星景モード:66%速度)
撮影地:日光市 中禅寺湖畔

2月の末に我が家にやってきたポタ赤「Higlasi-1A」。こちらも極軸望遠鏡を取付する事が出来ません、その代わりDPPAモードという機能が内蔵されています。DPPAとは「Digital Photographic Polar Alignment.」の略とのことで、カーチス・デジカメ法とも言うそうです。簡単に言うとデジカメを極軸望遠鏡の代わりにして極軸を合わせてしまおうという機能です。まずはHiglasi-1AでのDPPAモード時の動作を御覧下さい。


こんな感じでSTA_swを長押しすると500倍速で30°回転して元に戻ります。(現行のHiglasi-1Bと-2Aは44°になったようです。)カメラとHiglasi-1Aをケーブルレリーズで繋ぐことでレリーズ機能が連動(回転と同時にレリーズon、回転終了と共にレリーズoff)し、30°回転した分の軌跡が撮れるという寸法です。(この時ISOは可能な限り上げた方が良いです)
こうして撮れた画像の回転軸の中心と実際の真北の位置を合わせる事で極軸合わせをするわけです。その為、微調整がしやすいマンフロットの410ジュニアギアヘッドというギヤ付きの微動雲台にHiglasi-1Aを固定しています。

このスケール作成の前提として、自分はこのHiglasi-1Aを用いて180mmレンズ(35mm換算288mm)を使ってのガイド撮影をかなりの頻度で行っていて、その為のDPPAによる極軸合わせ(目標誤差0.1〜0.3°)という事でご理解下さい。

開発者さんの言葉を借りると、
確かに、200mmで4分の星野を撮る場合、 追尾エラーを10秒角(eos60Dの場合2.2ピクセル)許容するとして、極軸調整は0.2度の精度が必要です。しかし50mm標準レンズの場合、 同様に考えれば、0.8度の精度まで許容できる事になります。 北極星は極軸から0.7度ズレてるので、カーチスデジカメ法で、北極星を中心に合わせれば、極軸精度は0.7度となります。・・・つまり、多くの場合、まして広角で星景を撮る場合なんて、北極星周辺の輝星位置を認識する必要は全くありません。
という事なので、広角から標準域であれば覗き穴に北極星が入っていればそんなにシビアに考える必要はないという事になります。

ヤフオクポタ赤でもそこそこの成果が得られていたのに自分がHiglasi-1Aを選んだのは、開発者さんが開発途中にアップしたキヤノンの70-200mmレンズを使ってのM42星雲の写真を見たのがきっかけでした。精度や歩留まりを求めるのならしっかりした赤道儀(可能ならオートガイド出来る物)を使うのがベストでしょう。手持ちのSP赤道儀をオーバーホールしようかとビクセンさんに見積りを取ったりもしました。ただ自転車や写真など他に趣味もあるので天体関係の機材にそれほど費用が掛けられないし、35mm換算320mmでこれだけの追尾精度があるならとHiglasi-1Aにした次第です。

sinpoku03.jpg
真北周辺星図

DPPAモードで極軸合わせの精度を上げるには真北がどこに位置するか分からなくては話になりません。ネットでフリーの星図を探して、北斗七星とカシオペア座からおおまかな時角も分かるような真北周辺星図をまずは作ってみました。(薄い灰色の円が覗き穴の大きさです)

これでも85mmレンズ位までならそこそこの精度が出ていたのですが、180mmマクロレンズを使うようになると上記の精度(目標誤差0.1〜0.3°)での極軸合わせが必要になります。
星図では等級別に星が大きく描かれていたりするので、もっと詳細なデータはないかと考えCADでトレースする事にしました。実際にトレースして真北周辺の星図が出来てみると、これでDPPAの回転角分だけ軌跡を描いてしまえば実写画像と仮想回転図から真北位置の見極めが出来るのではと考えました。

DPPA_scale00.jpg
DPPA_scale

微光星まで表示する必要はないので、実写画像を見ながら間引いた結果がDPPA用導入スケールです。ここまで出来れば透明シートに印刷してカメラの液晶に重ねれば話はもっと早いのでは!?とOHPシートに印刷する事になりました。

背景を透明にしたDPPA_scaleデータを用意しました。png形式・300dpiにしましたので、印刷には十分な解像度かと思います。ご自由にお使い下さって構いません。
お手持ちのカメラで実際にDPPAモードで撮影した画像を表示し、特定の恒星間の寸法を測って縮尺を合わせて印刷すれば使用出来ると思います。(実際の運用例は、次の「DPPAによる極軸合わせ -2-」で紹介しています。)

DPPAスケールをダウンロートする:DPPA_scale.png

2013.4.26 追記
DPPAで検索してこられる方が多いようですので、自分用の最新版スケールと早見盤をダウンロード出来るようにしてみました。それぞれ個別にダウンロードして下さい。
2013.8.23 追記
歳差運動を考慮し、これまでの2000年分点仕様から2013年仕様に変更しました。

sanmple.png
最新スケールと早見盤イメージ

最新版DPPAスケールをダウンロードする:DPPA_scale_2013仕様.png
早見盤をダウンロードする:hayamiban_2013.png

DPPAスケールには北斗七星とカシオペア座をプロットし、簡易的ですがおおまかな北極星の時角が分かるようにしてみました。早見盤は本体覗き穴を使って北極星を導入した時にもう少し精度を上げたいという時に覗き穴に対しての相対的な位置が分かるようにしてみました。中心からちょっとだけ動かすのがコツです。

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DPPAによる極軸合わせ -2-
DPPAによる極軸合わせ -3-
DPPAによる極軸合わせ -4-
DPPAによる極軸合わせ -5-



posted by HiroHero at 20:32| 機材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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